Fコード(バレーコード)の練習方法
Fコードについて
Fコードはバレーコードを使って押さえるコードです。バレーコードは一本の指で、複数弦押さえるので普通のコードより少し難易度は上がります。
他のコードに比べてFコードは上手に鳴らすのにある程度のコツと経験が必要となります。Fコードはローフレット全弦をひとさし指一本で押さえるので、かなり指の力が必要となるからです。特に6弦の1フレットを完璧に鳴らすにはかなり熟練が必要と思われます。アコースティックギターの場合、エレキギターよりも弦が太いのでエレキでは押えることが出来ていた人もアコギになったらとたんに鳴らすことが出来なくなった人もいるほどです。
そういうわけでアコースティックギターのFコードは相当難しいと思って取り組んだほうが無難でしょう。もしたいした労力もなくマスター出来たという人がいれば、それは相当センスがあるのかもしれません。
Fコードの手の作り方
Fコードは力よりも関節で押さえる
Fコードをうまく鳴らすには、中指、薬指、小指を立てた状態を維持する必要があります。この指を立てた状態というのはけっこうキツく、初心者の間はFの形を維持させるだけでも困難です。
また指の関節も硬いので指が寝そべってしまうかもしれません。指が寝そべってしまうと他の弦に指が当たって音が濁ってしまう原因となります。Fコードを鳴らすには指の力も必要ですが、関節の柔軟さも必要となります。
フェイクF(省略コード)で乗り切ろう
Fコードやバレーコードがうまく鳴らないという場合、省略コードというのを使って弾いてみるというのもひとつの方法です。省略コードとは6弦を押すのを文字どおり省略したコードのことです。
やり方はひとさし指で1弦と2弦のみを押さえるだけで、残りはFコードとまったく同じです。6弦を押さえないので当然6弦は鳴らしません。指一本にかかる負担が少ないので全弦押さえるよりもずっとスムーズにコードチェンジができるというメリットがあります。人によっては省略コードは邪道だと言う人もいますが、これはこれでけっこう便利なのは事実です。フレットを上げていくことでGコードやAコードも作ることが出来るのでバレーコードと同様に応用がきく押さえ方なのでおぼえておきましょう。
フェイクF脱出へのヒント
フェイクF(省略コード)は色々と応用がきくので便利ですが、それに頼ってばかりでは本当のFコードが弾けるようにはなりません。バレーコードを使ったFコードが弾けるようになるためにも練習は続ける必要があります。以下、Fコード習得にあたっていくつかのヒントを上げておきますので参考にしてください。
Fコード習得のコツ
- しばらくはフェイクF(省略コード)で頑張る。
- 人差し指と親指の力だけでギターを持ち上げるなどして『指関節』と『指の皮』を鍛えていく(指トレ)。
- わりと押さえやすい5フレットのAコードで練習する。
- カポタストをつけて弦のテンションを下げた状態でFコードのフォームを練習する。
- 弦の太さを柔らかいサイズに変えてみる
- 6弦の音は多少音が濁ってもそれほど気にせず、5弦から下の音が綺麗に出ていれば合格とわりきる。
以上でFコードの解説は終了です。昔からギター初心者の人はFコードで挫折すると言われてきました。それほどキチンと鳴らすのに苦労するコードですが、今ではエクストラライトゲージというエレキ並みに細い弦も売られているので、昔ほど難しいというものではなくなってると思います。Fコードが弾けるようになると、弾ける曲のレパートリーがグンと増えるので根気強く練習を続けましょう。