ギターのサドル、ブリッジピンの交換手順について
ブリッジピンとサドルの役割
サドルはアコースティックギターのブリッジ部分にささっている形成パーツです。ブリッジピンは弦をブリッジに固定するパーツです。サドルもブリッジピンもギターの鳴り部分に深く関係しています。そのため音の改善目的で交換されることがあります。ブリッジピンもサドルも基本的には消耗品ですので劣化を感じてきたら交換するようにしましょう。
サドルとブリッジピンの素材について
サドルの交換 用意するもの
・紙やすり
紙やすりは荒目、中目、細目の3種類を用意します。これらはホームセンターで売っています。使い方は荒目で大雑把に加工し、中目で形を整え、細めで最終調整します。
・サドル
既存のサドルでもいいですが、できれば新品サドルを用意しましょう。プラスチック素材なら200円程度で売っています。材質のグレードを上げたければ牛骨やTUSQといった素材もあります。まずは練習もかねてプラスチックから作成してみましょう。
・平らな板
机でもいいのですが、平らな板(アクリル板など)の上で作業するようにします。
・定規
サドルの底面加工する時に使います。
サドルの交換手順
サドル加工手順① 側面
サドルのサイズを調べて買ってきたものの、サイズが若干大きくて溝に入らない場合があります。その場合はサドルの側面をヤスリがけします。ベストな状態はギターを逆さまにしても落っこちない程度の厚みだとされています。そのサイズになるまで地道に削るわけですが、削り過ぎないよう途中で装着して確認しながら削っていきましょう。
サドル加工手順② 削りたい部分に目印を入れる
一度新品サドルを装着して弦を張りチューニングしましょう。そしてその状態で弦高をチェックします。弦高の高さがわかったら弦をはずして再びサドルを外します。ここでサドルの下げたい高さをあらかじめボールペンなどでチェックをいれておきます。
線をひく目安は、下げたい弦高の倍の高さになります。例えば弦高を装着した状態より1mm下げたいという場合はサドルを2mm削る必要があります。0.5mm下げたい場合は1mm削ります。つまり2mmないし1mmの高さをチェックしておく必要があります。ただし微調整する余裕が必要なので目的の高さより若干少なめに印を入れるようにしましょう。
サドル加工手順③ 底面加工について
下げたい高さがわかったら次は底面を削る作業に入ります。 削る時の注意ですがそれは底面を平面になるよう慎重に削っていくということです。紙やすりを下にひいてサドルを動かし削っていくわけですが、手で削るのでどうしても力が均一になりません。平らに削っていたつもりでも、結果として凸凹ずれてしまうことが多いです。そこで対策ですが、僕の場合は平行に削る手段としてサドル側面に定規を添えて削るようにしています。手で持つ方向も一定回数ごとに変えています。削っては確認、削っては確認の地道な作業を繰り返す必要があります。
サドル加工の手順④ 底面加工~微調整
底面加工は最初に「粗め(#100くらい)」の紙やすりで大雑把に削っていきます。ある程度チェックした線が消えるか消えないかくらいまで削れたら、次は「中目紙やすり(#500くらい)」で底面が平らになるよう修正調整しながら削っていきます。平らに削れたと思ったら、最後に「細目紙やすり(#1000以降)」で底面がツルツルになるように磨き仕上げます。
サドルが完成したら、ギターに装着して弦を張り弦高を見てみましょう。素人作業なので目標値にある程度近づいていたら合格としましょう。ここでもう少し下げたいという場合は底面加工は行わず、サドルの上辺を中目と細めの紙やすりで削るといいでしょう。
加工のポイント
底面が平らに削れたかどうかは加工したサドルを平らな机(アクリル板)に置いて隙間を確認します。その場合、ライトで照らすと隙間があるかないか分かりやすいです。
ブリッジピンの交換方法
ブリッジピンの交換は特に大きな加工は必要としません。必要なのは自分のギターのブリッジピンのサイズを事前に調べておくことです。店に買いに行く時は一つ外して持っていき見比べてみましょう。ブリッジピンの幅は直径が5mm前後のが多いので、それよりもやや大きめのピンを買っておけば問題はないと思います。はめてみてサイズが少し大きい場合はヤスリがけをして調整するようにしましょう。