ギター弦のレビュー（感想） | 初心者から始めるアコギ塾

■MARTIN MSP-3100　おすすめ度★★★★

最初に紹介するのがMARTINのSPシリーズのブロンズ弦です。ブロンズ弦はフォスファー弦よりも劣化が早いと言われていますが、このSPシリーズのブロンズ弦は比較的長い寿命に感じます。高音が鈴鳴りしてくれる弦ですが、中低音が弱いわけではないのでフィンガーピッキングにもストロークプレイにも使えるバランスの良い弦だと思います。弦の寿命については音が新鮮なのは2週間、そこから徐々に衰えていくといった感じです。一度張り替えたら3～4週間は楽しめる良い弦だと思います。

■DADDARIO ( ダダリオ ) / EJ11　おすすめ度★★★★

ギター弦のパイオニア、ダダリオ社のEJ11です。値段は600円前後と安いですが、わりと丈夫な弦なのでオススメできます。音については上品な音が特徴で、今でもこの弦をメインに使っています。マーティンのギター弦に比べダイナミックな響きは苦手かもしれませんが、ソロギターから弾き語りまで使えるオールマイティな弦です。弦の寿命は音の新鮮なのが1～2週間、劣化し終わるまで3週間程度だと思います。費用対効果に優れたアコースティックギター弦たと思います。

■GHS ( ガス ) / VINTAGE BRONZE 012-054　おすすめ度★★★

MARTINやダダリオとも違った響きの弦を探している人におすすめできるのがGHS（ガス）の弦です。こちらもブロンズの弦なのですが、MARTIN やダダリオの弦より低音に量感があります。また高音も安い弦にありがちなギラギラ感が少ないので弾き語りに適した弦です。難点としては取り扱ってる店が少ないという点です。弦の寿命も新品時の響きにこだわらなければ1ヶ月は十分持つのでコストパフォーマンスの高い弦です。

ハンドメイド製作で有名なDR社のギター弦「PM-12」です。PM-12はフォスファーブロンズなのですが、フィンガーピッキングで弾くよりもストロークで鳴らすのに適している弦という印象です。音については中低音に特化したサウンドが特徴で、強く弦を弾いた時でもビリつき感が少ないことからステージや弾き語りに向いてる弦だと思います。値段についてはMARTINやダダリオの弦よりも高めになりますのでおすすめ度は★3つとしています。

ギブソン社のフォスファーブロンズ弦「G-MB12」。この弦もどこの店でも置いてある定番の弦なので購入しやすいのですが、MARTIN社やダダリオの弦よりもやや高めの値段設定となっています。音についてはテンション感のあるギブソンらしいドンシャリサウンドが特徴です。ハードな弾き方をしても大丈夫なように頑丈に作られた『現場向きのギター弦』といった印象です。ちなみにMARTINのDシリーズの標準弦がミディアムなのに対しギブソンの標準弦はライトゲージとなっています。そのため耐久性が高いフォスファーブロンズを採用しているようです。

ダダリオ社のEXPシリーズのフォスファーブロンズ弦「EXP26」です。EXPシリーズは弦が劣化しないように特殊なコーティング剤で加工されているので、2ヶ月くらいは弦を張り替えなくても音の鮮度が維持できるように設定されています。エリクサー弦の対抗馬として出された商品でしょう。僕はコーティング弦自体はあまり好きではなかったのですが、このEXPシリーズの弦は素直に良いと思いました。通常のコーティング弦は音がどうしても音が軽くシャリシャリした音になりがちでしたが、ダダリオのEXPシリーズではそういうこともなく、いつもどおりのダダリオ特有のサウンドを出してくれたからです。音の傾向はソロギターやフィンガープレイに適した上品なサウンドが特徴ですね。ダダリオの音が好きでなるべく張り替える頻度を減らしたいと思っている人におすすめ出来る弦です。値段が少々高いのでオススメ度は星３つとしてます。

とにかく安い値段で弦を交換したいという人におすすめの弦を紹介しておきます。僕がARIAPROⅡのAGS-203Lを購入した時は3セットで600円しないくらいの値段でした。S.YAIRIの弦も安くて有名ですがAGS-203Lはフォスファーブロンズで1セット200円以下なので別格なお得感があります。肝心の音についてですが高音がややブライトな印象を受けるくらいで充分使える音だと思います。弦の寿命はそれほど長くはないので早めに交換し、新品の弦でどんどん練習したいという人には良い弦だと思います。

MARTINのM140についての感想です。どこの楽器屋さんに行っても必ず置いてあるスタンダードな弦です。値段も500円前後で安いですし、音についても『これぞブロンズ弦』と思わせるメリハリあるアタック感の強いサウンドを鳴らしてくれます。ただし良い弦ではありますが弦の劣化スピードが非常に速いというのが欠点です。三日くらいで急激に音の伸びが悪くなっていき、1週間で寿命を迎えてしまいます。そういうわけでオススメ度は星3としています。

コーティング弦で有名なElixirですが、ナノウェブ加工とポリウェブ加工の２種類があります。ナノウェブ加工はコーティングが薄く、ポリウェブ加工はコーティングが厚く施されているそうです。音の違いについてはナノウェブの方が通常の弦に近い音で、ポリウェブ加工の方は粒の揃った控えめなクリアサウンドといったところでしょう。弦の寿命についてはコーティングの厚いポリウェブ加工の方が長持ちするようです。どちらも通常の弦より長持ちするので張り替え作業を極力なくしたいという人にオススメできる弦です。またどこの楽器屋でも置いてあるので手軽というメリットもあります。

アーニーボールの弦も安価で売られているので試しやすい弦の１つです。感想としては『軽快な響き』が特徴なのでブルーグラスやラグタイムなどのフィンガーピッキングプレイに向いてる弦だと思います。またテンション感もあまり高くないので弾きやすい弦なのですが、弦の寿命は短いように感じました。オールマイティに活用できる弦ではないと思うのでおすすめ度は★二つとしています。